2013年7月2日火曜日

農村とグローバル化

    グローバルな社会は、自分たちで築き上げた社会というよりも、まるで誰からか与えられた社会のように思える。農業の未来が、農家による生業、家業的な個人農業ではなく、グローバル資本による大規模な産業としての農業にとって変わることは容易に想像がつく。より大量の農産物を安価に生産するにはそれしか方法がないからだ。そして余った農産品は海外へと輸出され、グローバルな企業は利益を得る。

    グローバル化によって長い歴史を持つ日本の農業は根底から崩され変わってしまう。それは、必ずしも日本の農村が求めてきたでものでもなければ、農村社会の責任でもなく、時代の流れなのだろう。数千年の歴史によって、ゆっくり構築されてきた日本の農村社会が悪いわけがないのに。

    私たちが求める本当に豊かな社会と、予想されるグローバルな社会の乖離は大きく、すべては産業革命以後起こった富を求めることに貪欲で、急ぎすぎる社会に原因がある。私たちはもう一度、未来が私たちの手によって造られることを確認しなければならない。
                       

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