2018年4月30日月曜日


ベーシックインカム
 

ベーシックインカムとは、政府がすべての国民に生活維持に必要なお金を一律に支給する制度ことである。すでにスウェーデンなど数か国で実験的に導入されているようである。これは政府が行う究極の社会保障制度である。この制度が発表されてから賛否両論で多くの議論がある。ベーシックインカムの導入に反対する者の理由は、勤労欲をなくすとか、生産性は低下する、という議論である。当然、この制度の導入のためには、将来的に維持することができなくなると思われる年金制度や生活保護制度を廃止し、その原資に充てることになるので議論は必要である。

やはりこの制度を導入するには一定の社会的条件があるということである。ベーシックインカム導入の条件はAIによる生産性向上により、人間の労働を必要とされなくなって、多くの失業者を出しているとき。人間の労働を必要としなくても企業は十分に儲かっている状況ならば格差社会の解消と、富の再配分という意味で、この制度の導入は可能である。

しかし、基本的にベーシックインカムは生産性が高くて国民の労働を必要としなくなった社会でこそ必要な考え方であって、そのような社会が出現するのかさえ不明である。現在の日本社会において行う政策ではない。しかし少なくても、労働とは何かを考えるための材料にはなる。