2008年12月10日水曜日

グローバル化9

農業




 日本の農業は補助金づけにされて、産業として自立できない生業・家業の段階のまま、ついに崩壊寸前のところまで来てしまった。それでも、そのことについて誰も口出しはしない。政治家の与党も野党も、誰も問題にしようとしないで、自給率39%の日本の農業の解体がすすんでいる。日本の農業の解体を待っていたのは、食品産業を中心とした大資本である。日本の農業の担い手であった農家が、後継者も無く崩壊した後の農業の担い手として、彼らが浮上してくる。グローバル化で農業の自由化は避けられない。現在の体制で日本の農業は守れないし、グローバル化に対応できない。日本では農産物を大量に生産することは難しいが、付加価値の高い、安全な農生産物をつくることは得意なはずである。現在も株式会社による農業経営は一部認められているが、内容は不十分である。はっきり言って、日本の安全で安価な食料の継続的生産が可能ならば、その担い手は誰でも良い。「日本の農家を守るため」というスローガンはもういらないのではないか。日本の農家ではなく、日本の農業を守らなければいけない時期がやってきた。

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